日本に帰国時、購入してから夢中で読んだ本があります。
それが「捨てないパン屋」
手を抜くと、いい仕事ができる→お客さんが喜ぶ→自由も増える
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こんなことタイトルに書いてあるから、
この人は、楽したい旅人のようなパン職人なのかなと思いました。
元々、お店は知っていたので、タイトルのイメージとお店のイメージのギャップに一人で混乱していました。(本の表紙も馬に乗っているし(笑))
本を開き、数ページ読み進めると、
僕の求めていた考え方、パン業界に入ってかたい抱いていた疑問点、
すべてが書いてありました。
そして本の文章から伝わるのは、素晴らしい考え方をお持ちの、アツイパン職人でした。
本について色々書きたいのですが、
ネタばれになるので、本の内容というより、
共感したことを2つ書こうと思います。
まず1つ目。
「パン屋はパンを捨てすぎている問題」
皆さんはパン屋の閉店時間のごみ箱を見たことがありますか?
日本ではそこまで見せないと思いますが、
僕のいるオーストラリアでは、パン屋の閉店後、いくつものごみ箱が山盛りに
なるほどもパンが捨てられています。どのパン屋でも目にします。
せっかく愛情をこめて造ったパンを捨てる職人はどんな気持ちでしょうか。
悲しい。悔しい。そう思えばまだいいですが、
作業的に捨てているように表情から見てとれます。
捨てない工夫はどこもしていると思いますが、
「焼きたてパン」という、よく見る広告のせいで
廃棄も増えているのかなと思います。
でもそれは「焼きたてじゃないとおいしくないパン」なのかもしれません。
この本のお店、「ブーランジェリー・ドリアン」さんと同じく、
僕がいま働いているパン屋さんはパンをあまり捨てません。
(ほぼ捨てませんが、全く捨てないというのは嘘になるので、、)
捨てなくていい仕組みで、捨てなくていい原料でパンを作っているからです。
ここからは本を読んでみてください。
そして2つ目。
「グルテンフリーブーム問題」
健康のためのグルテンフリー。
グルテンという言葉が先行して、間違った知識が広まっていると思います。
この本では「馬乳酒」を例にグルテンの話しをしています。
このセクションを読んだとき、
「これだよ!!!!」と一人で興奮したくらい、
いい解説でした。
僕はオーストラリアでヴィーガンでグルテンフリーの方と半年生活したことがあります。その方はグルテンとの付き合い方を非常によく理解していました。
僕がつくっているパンの話をしたところ、
その方は知識があるので、僕のパンを食べるようになりました。
今ではお店の常連です。
グルテンとの付き合い方。知りたい方はこの本オススメです。
今回は二つのポイントだけ書きましたが、
ホントはもっとあります。
僕の今の状況も重なって、どんなビジネス本より刺さりました。
最高の一冊でした。
いつか、お店に
お邪魔してパンのお話をしてみたい。
仕事も拝見してみたい。
そしてカープとベースターズの試合を観戦して、
カキ小屋でカキ食べて、日本酒飲んで。。。。
おっと。
そんなことまで想像できる本でした。(笑)
このブログ、見ててくれるといいな。